イヤホン

個性豊かな兄弟機 final E1000/E2000 レビュー|素材が変える音の世界

特徴

・同じドライバー構成でも筐体素材でキャラクターが一変

・5年以上愛されるロングセラーシリーズ

・手の届きやすい価格帯で入門にも最適

・全モデルとも装着性と遮音性が高く長時間でも快適

・音の変化を比較試聴する楽しさが味わえる

同じドライバー構成でも、素材と音作りのわずかな違いで、イヤホンの性格は大きく変わります。 finalのEシリーズは、価格以上の完成度と音質で長年支持されてきた定番ライン。その中でもE1000とE2000は、同じ6.4mmダイナミックドライバーを搭載しながら、筐体素材やチューニングによってまったく異なる個性を持っています。

E1000は、高域がマイルドで聴きやすく、低域は力強く前に出る元気なサウンド。
E2000は、タイトに引き締まった低域とスパッと抜ける高域、そして横方向に広がる空間表現が魅力です。

この記事では、両モデルの音質傾向を項目ごとに整理し、実際の楽曲を使って聴き比べ。そのうえで、音楽ジャンルや好みに合わせた選び方のヒントをお届けします。

スペック一覧

項目E1000E2000E3000
筐体ABS樹脂アルミニウムステンレス
ドライバー6.4mmダイナミック型6.4mmダイナミック型6.4mmダイナミック型
ケーブルOFCケーブルOFCケーブルOFCケーブル
感度102dB102dB100dB
インピーダンス16Ω16Ω16Ω
質量15g12g14g
コード長1.2m1.2m1.2m
価格目安2000円~3000円3000円~4000円3000円~4000円

※全モデルにマイク付きバージョンあり

似たようなスペックになりますが、大きな違いは筐体の素材になります。

付属品

※写真は公式HPより

イヤーピース(TYPE E 5サイズ

イヤーフック (TYPE A)※E2000のみ

 ポーチ※E2000のみ

デザインと装着感

E3000同様、カナル型で耳にしっかり収まります。重量は15g以下と非常に軽く、final独自の機構でイヤーピースが左右に動くため耳道に自然にフィット。

遮音性が高く、付属イヤーピース(TYPE E)で装着感の微調整も可能。E2000にはポーチとイヤーフックが付属し、外出時の使用にも配慮されています。

音質

視聴環境

Colorfly CDA M1

・リファレンス final E3000(関連レビュー参照)

・カバーはyoutube music オリジナルはSpotify

E1000

音色

E3000のナチュラルさを受け継ぎながら、高域は耳当たりが柔らかくマイルドで、低域は力強く存在感があります。全体として明快で元気なサウンドで、ロックやアップテンポ曲ではリズムの推進力をしっかりと感じられます。

高域の印象

明瞭さを保ちながらも角が立ちすぎず、刺激が少ないため長時間でも聴きやすい。シンバルやハイハットはくっきりと描かれるが、耳に刺さるような鋭さは抑えられている。

低域の印象

量感は中程度ながらアタックが明確。キックやベースの輪郭を保ちつつ力強く押し出す。

音場の印象

左右の広がりは標準的で、全体が近くに迫る前方定位寄り。ライブ感や一体感を得やすい。

楽器分離

中域の解像度が高く、主要パートの輪郭がくっきり。まとまり感があり、勢い重視の鳴り方。

E2000

音色

落ち着いたクール寄りのチューニングで、横方向に広がりのあるサウンド。ジャズやアコースティックなど、細部の表現を楽しみたい音源に向きます。

高域の印象

スパッと抜けが良く、伸びやかで自然な減衰。情報量が多く定位が安定し、楽器やボーカルの輪郭が明確に感じられます。音源や環境によっては鋭さをやや感じる場合があります。

低域の印象

タイトで引き締まりつつ、沈み込みは深い。制動感があり、低音が過不足なく曲全体を支えます。

音場の印象

左右方向の広がりが豊かで、楽器やボーカルが自然に配置される。横方向の空間表現に優れ、ステージ全体を見渡すような広がり感が得られる。

楽器分離

各パートの音離れが良く、多楽器編成やコーラスでも位置関係が把握しやすい。細部の描写力も高い仕上がり。

聴き比べ

カバー曲:Advent メギツネ

カバー曲紹介でも掲載したAdventのメギツネで聴き比べを行った。

併せてどうぞ

ホロライブEN Adventおすすめカバー曲レビュー|メンバー別解説

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冒頭のドラムの迫力と三味線の低く響く音色、サビ前の盛り上がり方で、それぞれのイヤホンの個性が鮮明に現れます。Adventのメンバーの歌声は、芯のある力強さと艶やかな響きが同居しており、その輪郭や距離感の出方が機種ごとに異なります。

E3000 ふっくらと広がる音で、三味線の胴鳴りが豊か。高域はやわらかく金属音も角が取れ、歌声はやや引いた位置から全体を包み込むように響きます。各メンバーの声色がなめらかに溶け合い、まとまりのある表現。

E1000 ドラムのアタックが前に飛び出し、低域は力強く、中高域は押し出しがあり明快。ギターやハイハットはくっきり主張しますが、高域はマイルドで耳に刺さらず、エネルギー感を保ちながら聴きやすい音にまとまります。歌声は近めに定位し、パワフルな場面での迫力をストレートに伝えてきます。

E2000 低域はタイトで引き締まり、音の立ち上がりが素早い。横方向の広がりが豊かで、楽器やコーラスが自然な位置関係で展開します。高域はスムーズに抜け、メンバーの歌声の輪郭や質感がクリアに分かるため、サビで全員の声が重なる場面でも一人ひとりの声の表情が感じやすいです。

オリジナル:ときのそら スタースタースタート

明るく前向きな曲調で、サビにかけての盛り上がりと、そらちゃん特有の透明感あふれる高音域が印象的。機種ごとに、伴奏と歌声の距離感や力の出し方が変わります。

E3000 低めの音に温かさがあり、歌声がなめらかで心地いい。高い音はきつさがなく、そらちゃんの透き通るような高音も優しく響く。サビの重なりも広がりが感じられ、長く聴いても疲れにくい。

E1000 ドラムの押し出しが強く、全体が前向きな勢いになる。音の輪郭がはっきりしていてスピード感が増す。そらちゃんの高音も近くで伸びやかに響き、曲の元気さをより引き立てる。

E2000 低い音が引き締まり、歌声や響きの細かな部分までよく分かる。高い音がすっきりと抜け、そらちゃんのクリアな高音の透明感を自然に描き出す。曲の中の空気感が広く感じられ、コーラスとの重なりも鮮明。ただし、人によっては少し高音域がささるように感じられる場合もある。

総評

同じ6.4mmダイナミックドライバーを搭載しながらも、筐体素材や音作りの違いによってキャラクターが大きく変わるのは、final Eシリーズならではの面白さです。
E1000は高域がマイルドで耳当たりが良く、低域は力強さがあり、前に出る元気なサウンド。ロックやアップテンポ曲ではリズムの推進力と迫力を存分に感じられます。
一方のE2000はタイトで引き締まった低域と、スパッと抜ける高域が心地よく、横方向に広がる音場と分離の良さで、各楽器やボーカルの位置関係が鮮明。ジャズやアコースティックなど、細部の質感や表情を味わいたい音源に適しています。
どちらも価格以上の完成度と個性を持ち、初めての有線イヤホンや、音の違いを楽しむ比較試聴の入門機としておすすめできる存在です。

まとめ

final E1000 高域は柔らかくマイルド、低域は力強く前に出る。ドラムやギターのアタック感をしっかり感じたい人、ライブ感と元気な音を楽しみたい方におすすめ。

final E2000 低域はタイトで引き締まり、高域はスパッと抜ける。横方向の広がりと楽器分離に優れ、ジャズやアコースティックなどで細部まで聴き込みたい方におすすめ。

final E3000(参考) 柔らかく包み込む音色とふくよかな低域。長時間聴いても疲れにくく、バラードやしっとり系の曲をじっくり味わいたい方に向く。

価格も手が届きやすく、実際に聴き比べて自分の好みを見つける楽しさがあるシリーズです。

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